3/31/2012

微力どころか無力?!

311から1年経ってもうそろそろ今年度が終わろうとしている。

皆同じような気持ちだろうと想像するが、こんなにも自分たちが歴史の一部であることを実感しながら、こんなにも自分たちの非力さを痛感した経験は私たちの世代、少なくとも私にとっては初めての体験だと感じたこの1年。

皆政府の言っていることがうさん臭いことも百も承知、原発が好きな人はそれで懐肥やしてる一部の人だけで、誰だってあんな危険なもの好き好まない。原発が増えれば増えるほど確率の問題で危険はますます増える。

皆思いは一緒なのに、動かない現実。どうしたらしたらいいの〜?!

私は密かに311の日比谷のデモにも参加した。左翼でもないし過激派でもない、今ある問題は個別に対処するにしても、これ以上原発増やして欲しくないという思いで参加した。

デモしても効果があるのか分からない。

このもどかしさは、結果主義者的な私は気が結果を直ぐ求め過ぎるのかもしれない。

しかし、私の見た限り、日本人ジャーナリストが驚く程少なく、まだ外国人ジャーナリストの数がまだまだ多かった印象を受けた。

国内の組織に所属しているとこうも身動きが取れなくなるのか、というのを同時に痛感した。ジャーナリズムに携わっていながらも…

しかし、守る家族や生活がある人は日本の組織が陰険に圧力をかけてくることを恐れるのも仕方ない。だから「皆がデモをすべき!」とは思わない。

安保理闘争とか学生運動の話を私たちの親の世代の話や様々な媒体を通じて少しは知っていると、日本は恐ろしい国だと私も思ってる。

私たち一人一人は本当に非力。でもなるべくいい世界を望んでる。だからと言って政治家になる訳でもない。だけど国は政治家のものじゃない。押し付けられた憲法だけど、日本は一応民主主義国。つまりは世論で政治は動く。では私は今何が出来る?なるべく多くの人でスイミーのように大きくなってデモをすることくらいしか私は思いつかなかった。

しかしながら、デモに関しては当日TVではさらりと触れられていたが、うちの取っている読売新聞の翌日の朝刊では、鎮魂の数ページ後に「夏の電気 不足も」、と経済欄トップで原発稼働を煽動するような意図が見え見えな寸法を取っていた。幻滅。社説には記者が「歴史の一部を記す役割を少しでも果たしたい」というようなことが書いあったが、自由に書けずに苦虫を噛んでいるのか、もうジャーナリズム魂が消えてしまった後の軽いキレイ事なのかは私は知る由もない。

しかし、脱原発は世界的な潮流である。必死なのは私たちではなく、メディア統制で悪あがきをしている既得権益側なのかもしれない。数十年後には高齢者でも殆どインターネットが使える世代になる。しかしもしかしたらインターネット統制も始まるのかな、隣の大国のように?!

その一方で、年末、日本は既存の京都議定書からはアメリカや中国が不参加だと理由付けして不参加を表明した。今日本は多くの原発の稼働を見合わせているため火力発電をフル稼働させているせいだと私は読んでいるけど、これもこれで残念である。結構京都議定書に関しては日本人として誇らしく思っていたし。

もどかしい。

温暖化問題のように、「死ぬほど暑い」とか「国が水没する」とか「皮膚がんになる」とか自分たちの生活に支障が出てこないと国々は手を取らないのかな。第一次・二次世界大戦で身近な人をたくさん失って、血みどろの悲劇を目の当たりにしてやっと各国は講和を結なんで戦争にならないようなスタンスをとるようになったけど、原発でもっと悲劇が生まれないと世界は動かないのかな?

歴史を静観するとこんな最悪な構図しか見えてこない。
私は怖がりだからか要領よく事を進めたいからか、最悪の状況を想定してリスクマネージに備えているつもりでそちらばかり見つめて悲観して勝手に疲れちゃってだけかもしれない。

だけど「何をしても変わらない」と思うのも何か嫌。私なんかは無力に限りなく近い微々力だけど、やはり希望はとても遠くだけど取っておきたいのだよ。

瓦礫問題といいい、私の居住地の一番近くにある稼働してないにしても燃料棒がまだたくさんある浜岡原発といい、祖父母やその兄弟たちの住む松江にある島根原発といい(津波よりも北朝鮮がそこを爆撃してこないか皆心配してた)、なんかモヤモヤした気分が続く。

一方、福島の人には私たちが恐れていることがもう実際に起きたのだけど、想像を絶し過ぎてて本当の意味でのリアリティをあまり感じられていない自分もいる。自分の想像力にも限界を感じたし。思いやりは想像に依拠しているけど、やはり想像には違いなくて、代わりにその人の人生を生てあげることは出来ないし。だから、口先だけで分かったようなことも言いたくないけど、やっぱ少しでも悲しむ人が少ない世界になるようにという希望を心のどこかに忘れずに持ち続けて置きたい。
特に私はまだまだ自分のことで精一杯だから心掛けないと。皆精一杯一生懸命生きてるのは一緒だしね。


かしこ













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